はじめに
待ちに待った冬休みですね!いつもよりゆっくり時間が取れて、インドアになりがちな冬休みは、家族で楽しむ知育・おうち遊びがお薦めです。
幼児から小学生の間は特に吸収力が高く、様々なことを「知りたい!」「学びたい!」と強く思う時期。この時期に、日々の遊びや生活のなかで体験したことや、試行錯誤するなかで培った様々な力は、小学校受験や中学受験はもちろん、未来の学びの土台につながります。
今回は、0歳から社会人まで全年齢の教育に20年以上携わってきたモンテッソーリ教室「チエコトバ」代表が、主に幼児から小学校低学年のお子さま向けに2025年の学びの土台づくりに最適な知育・おうち遊びをご紹介します。
幼児~小学校低学年は「知りたい!」「学びたい!」時期
学びというと「机に向かうもの」というイメージがあるかもしれません。しかし、本来「学び」の概念はもっと広いもの。机に向かうだけが勉強ではありません。
モンテッソーリ教育では、「子どもは動きながら学ぶ」とよく言われますが、知性・抽象概念は動くことで獲得されます。だからこそ、幼児~小学校低学年の時期は特に身体、五感、具体物を使った学びが効果的なのです。さらにこの時期は、様々な「敏感期」にあり、ある特定の事柄に対して強い感受性が表れ、学んでいるという意識すらなく集中しているうちにいとも簡単に吸収できる、吸収力の高い時期。様々なことを「知りたい!」「学びたい!」と子ども自身が強く思うので、日常生活や日々の遊びのなかで興味を持ったこと、体験したことをあっという間に力に変えてしまうのです。この時期に、身体、五感、具体物を使った学びや試行錯誤する経験を積み重ねたいですね。
とはいえ、慌ただしい日常生活のなかでこういった時間を持つのは難しいもの。家族がいつもより余裕がある冬休みを有効に活用しましょう!
冬休みにお薦め!知育・おうち遊び5選
1.かるた遊び
「かるた」は昔ながらのお正月遊びでもあります。冬休みに、家族でかるた遊びはいかがでしょうか?
かるた遊びは、学びの観点でも様々な効果があります。例えば、かるた遊びを通して言葉の力を育めます。かるたは絵と言葉を組み合わせるので、字がまだ読めない小さなお子さまでも、絵を通して言葉をインプットできるのがいいところ。子どもに読み手になってもらうのも効果的です。
また、記憶力も鍛えられます。読み上げられた言葉を記憶しながら絵を選ぶことで、意識して覚える力や「確かこのあたりにあったな」など絵札を記憶する力が養われます。ほかにも集中力や反射神経など、様々な力が培われます。
ポイントは家族みんなで遊ぶこと。大人も一緒に遊ぶことで、子どもにとって楽しく知識を増やすきっかけになります。
かるたは様々な種類が市販されています。対象年齢なども考慮しながら、好きな絵で選ぶ、テーマで選ぶなど、お子さまが気に入ったものを選んでくださいね。
かるたには、季節やことわざ、国名など、学習を目的としたものもたくさんあります。このようなかるたを使うと、遊びながら自然に知識が身につきます。興味を知識につなげていくという意味で、小学校受験や中学受験勉強のアプローチのひとつとしてもお薦めです。
2.すごろく遊び
「すごろく」も昔ながらのお正月遊びのひとつ。家族で楽しめるので、年末年始のおうち遊びに最適です。
特に、すごろくは小学校受験を予定している方にぜひ取り入れていただきたいおうち遊び。小学校受験で頻出の分野に「方眼上の位置と移動」があります。方眼上の1つの場所を「下から~番目の、右から~番目」などと表したり、「上に3つ、右に2つ動いてださい」など言葉による指示に従っておはじきを動かしたりする形で出題されます。この移動の際に、今いる場所を「1」と数えるお子さまが多いのです。混乱しないように正しく幼児に教えるのはベテランの先生でもなかなか難しいのですが(方眼上の位置との兼ね合いもあり)、すごろくに普段から親しんでいるお子さまは理解が非常に早いのです。
ほかにも、すごろく遊びは「順番を守って行う」「マス目に書いてあることを読んで従う」など、小学校受験するかどうかに関わらず、小学校以降の学びの土台となる非認知能力を育む重要な要素がたくさん含まれています。
まだやったことない…という方はぜひ年末年始に家族で楽しんでくださいね。
3.将棋やオセロなどのボードゲーム
年中頃からは、将棋やオセロなどの対戦型のボードゲームにも挑戦してみましょう。時間がある冬休みは、新しいゲームのルールを覚えるのにも適しています。ボードゲームは、論理的思考力や集中力、探究心などが養われます。
特に将棋や囲碁は、世代を問わず親しんでいる方が多いもの。親戚やお友だちと対戦して楽しめるという意味でも年末年始はデビューに最適だと思います。とはいえ将棋も囲碁もまずはルールを理解することが必要です。しかもルールが(大人でも)結構複雑で難しいですよね。まずは、将棋のルールをわかりやすくした「どうぶつしょうぎ」から始めるのをお薦めします。

娘は3歳で「どうぶつしょうぎ」を始め、4歳で「おおきな森のどうぶつしょうぎ」をマスター。本将棋デビューはもうすぐ!?
囲碁は、囲碁のルールを使ったパズル「よんろのご」が始めやすいでしょう。
他にも、トランプやUNOなどのカードゲームもいいですね。思考することが好きなお子さまは、探究心を働かせてあっという間に力をつけるでしょう。いつの間にか親子で力が逆転することもありますが、それも含めて面白いもの(ちなみに私は将棋をやったことがなく、息子が年長時に一緒に駒の名前から覚えたのですが、3か月経たないうちに棋力差が開いてしまいました)。いろいろなゲームに取り組むうちに、わが子の知らなかった強みを発見できるかもしれません。
勝負ごとは、負けることもあるし、勝つこともあります。特に最初は大人や年上の子が勝つことが多いでしょう。そういった勝負の厳しさ、面白さを学ぶことも心の成長につながります。負けて泣いたりかんしゃくを起こしたりすることもあるかもしれませんが、そんな時は「こうすればよかったね」などサポートしてあげましょう。少しずつ経験を繰り返し、学んでいけるといいですね。
4.ジグソーパズル
時間がある冬休みは、家族でジグソーパズルに挑戦するのもいいですね。
ジグソーパズルは、頭や手をたくさん動かすので、手先の器用さや記憶力、集中力が養われます。(宇宙飛行士の訓練にも使われているそう!)
1人で集中するのもよいですが、家族でひとつの作品を協力してつくりあげるのも楽しいもの。「どうすれば早く完成させられるかな?」など話し合いながら取り組むのもよい学びになります。
時間をかけて完成した時の喜びもひとしお。絵柄もピースの数も様々な種類が市販されているので、お気に入りを探して挑戦してみてくださいね。

娘4歳で2か月かけて1000ピースのパズルを完成(親と兄がほんの少しお手伝い、本人9割!)
5.手芸
冬といえば編み物。「編み物なんて子どもに難しいのでは?」と思うかもしれませんが、「チエコトバ」では3歳、4歳さんにも大人気のお仕事です。
3歳頃から取り組めるのがリリアン編み。チエコトバでも大人気で、先日は年中さんが1時間近く編み続け、できあがったものをはかってみたら、何と3メートル超えていました!

毛糸1玉使い切ることもしばしば。年少さんの編み物の様子
年中頃から小学生にぴったりなのが機織り。時間がかかりますが、やり抜く力や集中力が養われます。コースターやポシェットなどを作って、年末年始に会う祖父母や親戚、お友だちにプレゼントしても素敵ですね。

娘は4歳から機織りに挑戦。少しずつ取り組んでいます。

息子が入学時につくったポシェット。小学生の今もよくペンケースやコースターを作ってプレゼントしてくれます。
興味を知識につなげて学びの土台づくりを
ご紹介したもの以外にも年末年始に楽しめる遊び、お正月遊びはたくさんあります。また、おうち遊びだけではなく、凧揚げや雪遊びなど、外での遊びが楽しい季節でもあります。
様々なことに取り組むうちに、興味が芽生えていくでしょう。例えば「かるた」で文字に興味を持ったら、文字に親しめる機会を増やしたり、「すごろく」で数字の規則性に気が付いたら数の活動を取り入れたりするなど、一過性で終わらせずに興味を知識につなげていければ学びはどんどん広がり、深まります。図鑑や動画、科学番組などを活用するのもお薦めです。
充実した年末年始をお過ごしくださいね。
2025年の学び始めに!「冬休みモンテッソーリお仕事教室」残席わずか!
チエコトバでは、2025年1月に冬期講習「冬休み モンテッソーリお仕事教室」を開催します。お子さまの興味や関心を広げ、さらに成長する冬休みにしませんか?
0歳から小学2年生まで参加可能です。
0歳から2歳対象の親子クラスでは、月齢や発達に合わせたモンテッソーリ教具を使い、親子でモンテッソーリのお仕事を楽しみます。子育て相談もできます。2歳以上の母子分離クラスでは、一人ひとりの興味関心や発達段階に合わせた個別最適な学びはもちろん、異年齢混合の特長を生かし、協働的な学びも大切にしています。小学生は、算数や国語と関連した発展的な学びにも取り組みます。
おうちでは難しいアプローチでの「学びの土台づくり」にお役立てください。小学校受験や中学受験、家庭の学びの環境づくりなどのご相談も承ります。
残席わずかとなっています。お早めにお申し込みください。
▼詳細・お申し込みはこちら