小学校受験する?それとも中学・高校受験?子どもの進路選択で押さえておきたい3つのポイント

はじめに

首都圏では小学校受験の本番シーズンを迎えました。挑戦されるご家庭のご健闘をお祈りしております。

現年中児以下のご家庭でも、小学校受験が気になっている方や、周囲の影響で受験を身近に感じている方も多いのではないでしょうか?

小学校受験をしないとしても、中学受験や高校受験など、基本的にはどこかのタイミングで受験をすることになります。

受験に限らず、子育ては選択の連続です。筆者は前職で数十万人の生徒、全国4500校の進路支援サービスに携わってきました。それらの経験も踏まえ、わが子にとって最適な進路選択をするために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

小学校受験する?しない?

一般的に小学校受験の「新年度」は通常の年度の移り変わりとは異なり秋です。これは、小学校受験が秋に行われることが多く、そこを年度の区切りとしているからです。現在年中のお子さまは「新年長」となります。新年度のタイミングで受験教室に通われる方が増えたり、受験の話を耳にする機会が増えたりして、小学校受験が気になっている方も多いのではないでしょうか?小学校への内部進学を前提にした幼稚園受験を検討中の方もいるでしょう。

首都圏を中心に小学校受験の人気が高まる昨今。チエコトバでは現在受験コースは設けていませんが、モンテッソーリクラスの保護者の方や、SNSフォロワーの方からも小学校受験に関する相談を多く受けるようになりました。

小学校受験に関しては、チエコトバ主催の小学校受験セミナーの記事も参考にしてください。

今回は、小学校受験に限らずわが子にとって最適な進路を考える際に押さえておきたいポイントについてお話します。

進路選択で重要な3つのポイント
小学校受験をするかしないか、しないならば中学受験か高校受験か。子育てに選択の機会は無数にあります。子ども主体はもちろん大事ですが、低年齢の進路選択は親の影響が大きいのは事実です。わが子にとって最適な進路を選びたい、応援したいという気持ちは皆様お持ちだと思います。一方で、受験タイミングに関わらず、後悔しているという声もあふれています。

どのタイミングで受験すればいいのか、どの学校がベストなのかといった絶対的な正解はありません。なぜなら、最良の答えは各家庭の教育方針などによって違ってくるからです。子どもの個性によっても違うため、同じ家庭であってもきょうだいで異なる可能性もあります。

ただ、これまで数十万人の生徒、全国4500校の進路支援サービスに携わってきた経験、チエコトバで乳幼児のご家庭とじっくり時間をかけて向き合ってきた経験から、進路選択において共通して重要な3つのポイントがあると感じています。ひとつずつご紹介します。

1.わが子を観察し、わが子にフォーカスする

「園のお友だちみんなが小学校受験するから」「この地域は中学受験がスタンダードだから」といった理由で受験を検討することもあるでしょう。また、教育理念に共感する小学校で学べることは魅力的だけれど、小学校受験をするべきか(対応できるか)迷っている、中学や高校受験の方が本人の判断や自主性も取り入れられてよいのではという声もよく聞きます。

進路選択で大事にしたいのは「子ども一人ひとりにとって最良の答えがある」という視点です。したがって、わが子をよく観察して、最適な進路を吟味することが何よりも大切になります。

子どもは一人ひとり強みも個性も異なります。特に幼児期は発達の差も大きい時期です。誰かの成功例がそのままわが子、わが家にあてはまるとは限りません。また、幼稚園や小学校受験では、子どもの能力だけではなく、願書や面接など、保護者・家庭との相性も重要な選考ポイントとなります。

まずはわが子をよく観察し、わが子の強み、個性を把握しましょう。モンテッソーリ教育でも基本は「観察」です。観察とは、評価や分析をせずありのままを見ることです。「〇歳だから、これくらいはできるだろう」といった先入観や願望は意識して捨て去りましょう。

子どもを観察することで、子どもの状態が見えてきます。これは受験に限らず子どもの成長をサポートするうえで押さえておきたい考え方です。

2.進路選択の指針を明確にする

進路選択の指針を明確に定めておくといいでしょう。これには、家庭の教育方針や、将来わが子にどうなってほしいかも含まれます。お薦めは、「問い」を立てて、その答えを具体的に話し合うことです。

「小学校受験した方がいいか?」という問いは漠然としていて答えにくいので、例えば「わが子には小学校卒業時にどんなふうになってほしい?」などの方向性で問いを立ててみましょう。そしてだんだんと問いを絞っていくのです。その答えから、ありたい姿が見えてきます。両親で答えが異なることもあるでしょう。「異なる」ということを明確にすることも意味があることです。この過程そのものが、志望校選びや願書、面接にも直結します。

受験すると決めたら、指針に合った学校を探してみましょう。特に私立学校は、それぞれの「建学の精神」に基づいて、独自の特色を持った個性豊かな教育を展開しています。知名度や倍率に左右されるのではなく、わが家の指針に合っているか、というのは入学後の成長を考えるうえでも非常に重要です。

また時間が経つと子どもも成長しますし、家庭環境も変化するでしょう。一度方針を決めたら絶対、ではなく、定期的にアップデートすることをお薦めします。

3.入学後につながる学びを大事にする

受験対策には、やはり一定の負荷はかかります。とはいえ、合格したら燃え尽きてしまう、というのでは本末転倒。何より、試験では学習面、生活面において入学後に伸びる可能性が見られています。つまり、どのタイミングで受験するにせよ、入学後につながる学びが大事だということです。

特に発達の個人差も大きい幼児期では、小学校受験の準備をすることがよい刺激になり、探究心や向上心を育てられるような進め方ができることが理想です。最近の小学校受験では、行動観察が重視される傾向にあります。点数では測れない「非認知能力」を身につけてほしいという学校側からのメッセージとも捉えられるでしょう。最後までやり抜く力や試行錯誤する経験、コミュニケーション力などを幼児期に身につけることは、小学校入学後の学びに向かう土台となります。

また、受験対策というと、ペーパー重視になりがちですが、知性・抽象概念は動くことで獲得されます。幼児期は特に、身体・五感、具体物を使った学びが効果的です。幼児期の発達や、ものの見方や考え方を知ったうえで無理なく学ぶことが、小学校入学後、その先の未来につながる「生きる力」につながります。

最適な進路選択のカギとなるもの

受験をすると決めて周到に準備を重ねたとしても第一志望校に合格できるとは限りません。特に偏差値などわかりやすい指標がない幼稚園や小学校受験は「ご縁」といわれるように、思いがけない結果となることも多々あります。

しかし、当然ながら第一志望校に入学することが成功、そうでなければ失敗では決してありません。また第一志望校に入学することがゴールでもありません。結果に関わらず、受験という経験から学んだことを、その先の人生に生かせるかどうかが何よりも重要です。

そのためにも、やはりご家庭での方針、どのように進路選択に向き合うかが大事になってくるでしょう。就学や進級のタイミングで、家族で将来についてじっくり考えることは、受験する、しないに関わらずお子さまの成長にとって貴重な機会となるでしょう。そして、その過程こそが子ども、家庭にとって最良の「答え」に導いてくれるはずです。

教育の専門家とわが子に最適な進路選択を考えませんか? 
3つのポイントを踏まえて考えた進路、でも「本当にこれでいいの?」と迷うこともあるでしょう。

また情報の取捨選択も必要です。

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