「イヤイヤ期」の対処法にも!モンテッソーリ教育の「敏感期」って何?

はじめに

モンテッソーリ教育のキーワードとも言える「敏感期」。 「敏感期」は子どもの発達・成長にとって重要なだけではなく、保護者の方にも子育てがラクになるヒントをたくさんくれます。例えば、小さなお子さまを子育て中の方を悩ませる、いわゆる「イヤイヤ期」の対処法にも有効です。

今、子育て中の保護者の方にぜひ知っておいていただきたいモンテッソーリ教育のキーワード「敏感期」。

本記事では、モンテッソーリ教育の重要なキーワードであり、子育てが楽しくなる「敏感期」について解説します。

モンテッソーリ教育の「敏感期」は子育てのヒントをくれる

モンテッソーリ教育の本などでよく出てくる「敏感期」。

「敏感期」とは、いったい何でしょうか?

もともとは、オランダの生物学者であるド・フリースによって提唱された概念で、全ての生物には幼少期に、外界の特定のものに特に敏感になる期間があることを意味しています。1917年にド・フリースと知り合ったマリア・モンテッソーリは、この概念が人間の乳幼児にも適用できることを発見し、自らの教育法に取り入れたのです。

つまり、人間も乳幼児期にある特定の事柄に対して強い感受性が表れ、学んでいるという意識すらなく集中しているうちにいとも簡単に吸収できる時期があるというわけです。こうして子どもは、次々と新しい能力を獲得していくのです。

モンテッソーリ教育では、子どもを観察し、適切なサポートをすることを重要視しています。しかし、何もよりどころがないと、「どうやって子どもを観察すればいいの?」「どんなサポートをすればいいの?」と迷ってしまいますよね。

そんな時に、大きなヒントをくれるのが「敏感期」なのです。

「敏感期」を踏まえたサポートをすることで、「子育てがラクになった」「子どもがよく見えるようになった」「子どもに寄り添えるようになった」という声を多く聞きます。

今、子育て中の方にぜひ知っておいていただきたい考え方です。

0歳から6歳に表れる「敏感期」の例

「敏感期」には様々なものがありますが、以下に代表的なものをご紹介します。

言語の敏感期

言葉や文字に興味を持つ時期です。「いつの間にか、子どもがすらすらと話し始めてびっくりした」という声をよく聞きますが、これも言語の敏感期の成せる技です。

時期は、胎児から5歳半頃と言われています。イントネーションやアクセントも難なく習得できるので、例えばこの時期にフランス語圏で育った子どもは、たとえ両親が日本語しか話せなくてもフランス語を流ちょうに話すようになるのです。

秩序の敏感期

場所や順番にこだわりが出る時期です。6ヶ月から3歳前後とされていますが、最も強く表れるのは1歳半から2歳半頃でしょう。「いつも同じ」が安心感につながる時期です。秩序の敏感期には、できるだけ「いつも同じ」環境を整えたいものです。

感覚の敏感期

五感の刺激が楽しい時期です。0歳から6歳頃です。五感の感受性が敏感になり、触ったりにおいをかいだり、聴いたりといった活動に夢中になります。小さな子どもが砂や水など、なんにでも触りたがるのはまさに感覚の敏感期にいる証しです。

この時期に、五感を使う活動をたくさん行うことで、感性が磨かれていきます。モンテッソーリ教育でも、感覚の敏感期に行う感覚教具という教材がたくさん用意されています。ご家庭でも、五感をたくさん使う活動ができるといいですね。

運動の敏感期

ここで言う「運動」とは、サッカーや野球といった運動ではなく、自立に必要な動きのことです。

0歳から6歳が該当します。自分の意志どおりに動かせるからだを作る時期です。この時期に何度も繰り返しながら様々な動きを身につけていきます。全力投球が楽しい時期でもあるので、思う存分運動できる環境を整えてあげたいものです。

数の敏感期

数字や量に興味を持つ時期です。「最近スーパーに行くと値札の数字を読んでいる」というお話を聞きますが、まさに数の敏感期ですね。モンテッソーリ教育では、数の敏感期の子どもに、具体物を用いて算数教育にいざないます。数の敏感期には、日常生活でも様々なシーンで、数えたり量や重さを比べたりする経験ができるといいですね。

他にも、文化の敏感期や小さなものの敏感期など様々な敏感期があります。

「敏感期」は「イヤイヤ期」の対処法にも有効!

2歳前後の「イヤイヤ期」。何をやっても泣きやまないとお困りの方も多いのではないでしょうか?

実は、「敏感期」の考え方は、「イヤイヤ期」の対処法にも活用できるのです。

泣きやまない子どもをよく観察すると

  • いつもお父さんが座っている席に誰かが座っている
  • いつもと違う道で保育園に行った

ということはありませんか?

「イヤイヤ期」だと思っていたけれど、実は秩序の敏感期だったということはよくあります。

秩序の敏感期は、「いつも同じ」でないとダメな時期。「秩序感」は、子どもが外界の具体的なイメージに頼って生活している表れであり、決して悪いことではありません。発達の過程なのです。

ですので、この時期はあえて違う道を通ったりせずに、可能な限り「同じ」を心がけるといいですね。

「敏感期」の表れや時期は個人差が大きい

このように、子育てのヒントをくれる「敏感期」ですが、環境や個人によって表れ方に差が大きいことにも注意が必要です。

「4歳なのに数に興味がない・・・」「まだひらがなを書かない・読まない・・・」と心配しなくても大丈夫!年齢はあくまで目安です。

「敏感期」の考え方をインプットしたうえで、目の前の子どもが何に興味があるかを観察して、わが子の「敏感期」を捉えたいものです。そして、「敏感期」に沿ったサポートができるといいですね。

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