新1年生ママのリアル!小学校好スタートのためにやってよかったこと&やっておきたかったこと

はじめに

こんにちは!10学年差姉弟がモンテッソーリ園出身のママライター・さっしーmamaです。

入園・入学・進級…新生活が「いつもの日常」になる頃ですね。とはいえ、まだ慣れない、登園・登校しぶりが続く、GW後に体調を崩した…という方も多いのではないでしょうか。

わが家は今年、長男が小学校へ入学しました。「高校生のお姉ちゃんもいるから余裕でしょ?」とよく言われるのですが…とんでもない(笑)この春は、いやいや今も、苦労の連続だったりします。

そこで今回は、新1年生ママとしてのリアルタイムな感想を含めながら、

  1. 実体験で感じた「入園」と「入学」の違い
  2. 10年前と今の小学校の違い
  3. 入学までにやっておいてよかったこと&やっておきたかったこと

の3つをテーマにお話します。

笑いあり涙あり失敗あり、不器用なわが家のリアル体験談だからこそ、今まさに毎日大変と感じている方にも、小学校入学が気になっている方にもヒントになれば嬉しいです。

「入園」と「入学」子どもにとってどう違う?

「”未知だから不安”な入園」と「”事情がわかるから不安”な入学」

入園や進級の時期は「不安」「混乱」などのキーワードで表現されることがよくあります。特に入園は、過ごし慣れた「おうち」を離れて「未知の世界」である園に入り、「初めての社会」で生活をします。知らない環境でどうしたらいいかわからないなかで、”味方”になってくれる先生の存在に気づき、先生に愛着を持ち始めます。そして、だんだんとおともだちとの関わりが深くなり、仲間意識が芽生えてきます。

もちろん、園が「自分の居場所」になっていくまでには、さまざまな出来事や葛藤があります。以前のコラムにも入園時のエピソードについてお話しています。

ママライターのモンテ子育て体験記『ぽこ・あ・ぽこ』第1回
入園・進級…新しい環境へ踏み出す勇気をくれたモンテッソーリのお仕事
https://chiekotoba.com/column/column468

入園について改めて考えると、子どもにとっては「未知の場所」であることが不安や葛藤の大きな要因であったのではないかと思います。わからないことが多い中で「自分らしく過ごせる」「困った時に頼れる」「受け入れてもらえる」経験や時間を少しずつ重ねて、園が自分の居場所となり、楽しく過ごせるようになります。

一方、長男の小学校入学を経験して、小学校入学が不安なのは逆に、子ども自身が「入学後こんな感じ」の事情がわかるからという面が大きいように感じました。もちろん、生活環境自体は未経験の場所に行くわけですが、実際に入学する前から、

  • 教室で席に座って勉強する
  • 大人数のクラスで過ごす
  • さまざまな園の子が同じクラスになる
  • ランドセルを背負って重い荷物で登下校する
  • みんなで給食を食べる
  • 上級生がいて1年生よりずいぶん大きな子もいる

など、事前に知っている・イメージがわくこともたくさんあります。だからこそ、授業についていけるか不安、おともだちと仲良く過ごせるか不安…など、「知っている情報と自分自身とのギャップ」が不安要素になっていると感じました。

例えば入学前、おともだちがおうちの方に、(期待を込めて)「もう小学生だから◯◯できなきゃね」と声をかけられて急に不機嫌になったことがありました。目指したいイメージとできていない自分を意識して、プレッシャーに感じているように見えました。

そして表裏一体で「小学生になるんだね、おにいさん/おねえさんになったね!」「小学生は勉強やスポーツもできてかっこいい!」という、事前に知っている素敵なイメージや憧れが入学にあたっての期待にもなっているでしょう。

「新しい環境で頑張る」点では共通していても、子どもの成長段階や感じ方が違うことを踏まえておくと、おうちの方のアプローチも変わるかもしれません。

園も小学校も「環境を知り居場所となること」が大切

未知だからこそ大変な入園後の生活、そして、求められることに対応していくのが大変な入学後の生活。どちらも違った大変さがあります。

いずれにしても「環境を知ること」、つまり実体験をもとに「園・学校ってこんな感じ」という感覚を本人が持てるようになることが大切です。「慣れ」と言われれば確かにその通りなのですが、その前提として、園ならば不安で泣き通していた子がクールダウンして、先生・おともだち・周囲の環境を少しずつ把握できる余裕が生まれてくる過程があり、学校ならば通うなかでいろいろなシーンを経験して「実際はこんな感じなのね」という等身大のイメージを体感していく過程があります。もちろん、ここまでにはそれなりの時間がかかります。

「園・学校ってこんな感じ」と把握できて、そのなかで自分が「できた」と感じる成功体験も相まって、園や学校が居場所と感じられるようになっていくように感じます。

「まだ慣れなくて当たり前」と、どんと構えられないのも親心ですが、新しい環境でのびのび過ごす基盤づくりにじっくり時間をかけていると考えると、ゆっくり寄り添ってあげられるかもしれません。

入学にあたって大変だったこと 

ここまで「それらしく」語ってきてはいるものの、わが家の長男も順風満帆とはいかず、大変さを感じたことがいくつもありました。同世代のお子さまに共通するかもしれない部分についてお話します。

小学生が怖い!?

長女の小学生時代から読み聞かせボランティアとして小学校に通っていたこともあり、長男は赤ちゃんの頃から小学校に出入りしていました。「あの時の赤ちゃんが入学⁉︎」と喜んでくれる先生もいて、本人も入学前から校舎配置を覚えているなど、ボランティアを続けた狙いでもあった「小学校慣れ」はしていたのですが、思わぬところで弊害が。

大人数のクラスの雰囲気や、上級生のサイズ感・声の大きさなどを知っているぶん、入学前に「小学生が怖い」と泣く時期がありました。また、年長3月に小学生クラスに上がるサッカー教室で「小学生のみんなが怖いから行きたくない」と言うこともありました。

これもまさに「イメージと自分とのギャップ」でした。サッカーコーチのサポートにも頼りつつ、「怖くなかった」「一緒にできた」という経験ができ、入学までに「小学生恐怖症」は何とかおさまりました。

新1年生にとっては小学生の大きい子は迫力があって、特に賑やかな雰囲気があまり得意でない場合は怖さやストレスを感じることを改めて感じたエピソードでした。

おともだちとの関係づくりに課題

マイペースで穏やかな長男。小学生になって「強い子にいじわるされないかな」と気になることはあっても、「手を出す側」になるという発想はなかった(認識が甘かった…)のに、入学翌週に青天の霹靂が。仲良くなった男の子にいたずらしてトラブルに…

じゃれて悪気なく(むしろ好きすぎて)ちょっかいを出してしまうという悪いクセが出てしまい、おうちの方にも謝罪しました。嫌な思いをさせてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした…

子どもたち主体でおともだちづくりをするのは、小学校が初めての経験。距離の取り方が難しいことはわかるし、試行錯誤でできていくものではあるのですが、もっとおともだちとの関係について話し合う機会を持っておくべきだったなと反省しました。今回のことを糧にしながら折々で話をする機会を持ちたいと思います。

小学校生活は思ったよりハード!

1年生になって、幼稚園より帰りは早いのに、帰ったらぐったりダラダラモード。睡眠時間も増えたのに寝起きが悪い日も。GW後には一気に疲れも出て体調を崩しました(親子とも!)。

小学校は園より敷地も建物も大きいですから、教室やトイレに行くだけでもずいぶん歩きます。1年生にはその積み重ねがハードなのです。

入学直後に先生がお話されていたように、小さな体でこなす小学校生活はハードな様子。

今のところ、勉強自体は楽しくできているようですが、「勉強が大丈夫≠小学校生活は順調」とは言い切れず、小学校生活の波に乗るだけでも大変なのだと実感しました。

誰しも得意・不得意な部分があるなかで、クラスのみんなに合わせて足並みを揃えることもある程度求められます。みんなに追いつくよう頑張るのも大変、先にできてしまいみんなを待つのも大変…そんな努力や苦労に目を向けながらケアやフォローをしていけたら良いですね。

学童や習い事があるならなおさら忙しさも増すので、「ダラダラモード」も尊重しながらバランスをとるのが大切なのかもしれません。

 「10年前」と「いま」小学校はどう違う?

母親としては同じ小学校2巡目ではあるものの、実際入ってみるといいろいろなとが変わっていて浦島太郎のように感じることが多々あります。

中でもネットで盛り上がっていた話題で、実際に学校の様子と相まって腑に落ちた「子どもの変化」についてお話します。

「デジタルネイティブ」×「多様性」の思わぬ影響

10年前と変わったなと最も強く感じるのは、やはりデジタル化です。長女の世代ではまだなかったタブレット学習はもちろん、欠席連絡はアプリ、保護者の回答はGoogleフォームなど、デジタル化の進み具合に驚きました。学校だよりが配信されてスマホで手軽に見られて助かったり、イベント案内が紙だとなかなか見ないのにPDFだと目に留まって、実際に科学館のイベントに足を運んだりもしました。

効率化の面で大きなメリットを感じるデジタル化ですが、デジタルネイティブ世代の子どもたちの授業などにおいて思わぬ影響も出ているようです。それは、先生・おともだちの話を継続して最後まで聞くのが苦手な子が増えているという問題です。また、途中で割り入って話す子も多いそうです。

その背景として、デジタル化と共に「多様性」が影響しているという意見がありました。動画配信でいつでも好きなコンテンツを見られたり、すぐ次の動画に切り替えて興味のないものをスルーしたりできる。しかも、個々の好きなものを尊重し、画一的である必要のない多様性の時代でもあります。

そんななか、子ども時代は特に「情報の取捨選択をする前の土台になる基礎づくり」として、さまざまなジャンルのことを学び、先生やおともだちなどいろいろな人の意見を聞く小学校の授業は、実は今の時代に貴重な機会なのかもしれません。

スムーズなスタートのためにやってよかったこと・やっておきたかったこと 

スタートから何かと波瀾万丈な小学校生活でしたが、少し慣れてきた今、やっておいてよかったと感じること・もっとこうしておけばよかったと感じることをまとめました。

・おうちと園以外の「第三の居場所」を持っておくこと

・入学前に同じ小学校のおともだちができたこと(習い事)

・小学校になってからの勉強を入学準備で少しだけやったこと

・幼稚園のおともだちと卒園後も会える機会を持つこと

幼稚園から同じ小学校に行く子がいなかったので、習い事を通して少しでも小学校が一緒のおともだちができるようにし、学校で一緒に遊ぶのが楽しみになりました。習い事は「おうちと園・学校以外にも楽しめる居場所」でもあり、年上の子と接する機会が「小学校の練習」にもなりました。そして、幼稚園のおともだちと卒園後も遊ぶことが、「心の安心基地」になっているのを感じます。「自分の居場所はひとつではない」ことは、心の支えとなる大切なことだと思います。

また、小学校生活の中で、入学準備の勉強や習い事で経験したことが「知っている・できる!」という自信になり、楽しさと余裕が生まれるなと感じます。

・学習能力やスキルより生活習慣をもっと重視しておけばよかった

・生活活動で「次に何をやる」を自分で考える習慣をつければよかった

・思っていることを言葉にする機会をもっと持っておけばよかった

・周囲の人の気持ちを考える機会をもっと持っておけばよかった

忙しい毎日の中、「次にやることはこれ」と大人が提示したり、「それは良くないよね」と声掛けをしてしまったりしていたことが、今に響いていると感じています。これも最適化・効率化の弊害なのかもしれませんが、例えば、個々の生活活動はできても「次はこれをしよう」に繋がらない場面が気になります。時間がかかっても「何をすればいいか」「どうしたいか」「どう思うか」を子ども自身が考え、それを言葉でアウトプットする練習をもっとしておけばよかったなと感じます。そして、「きっとわかる」で済まさず、相手の立場になって考える機会を促すことも大切だと実感しています。

まとめ 

今回は、わが家が小学校入学にあたって感じたことを踏まえ、新1年生の生活についてお話してきましたが、いかがだったでしょうか。

小学校入学当初はできないことだらけで当然。しておけばよかったことも、これからできるようになればいいことではあります。とはいえ、小学校生活は予想以上にハードで、基本の生活活動や自分で考える・伝える力がもっとあれば、日々はもう少しラクにこなせて心や時間のゆとりが生まれると感じることも確かです。

小学校入学で改めて、子どもが「自分自身で生きていくのに必要な力」について考える良いきっかけに恵まれたなと思います。このコラムが、お子さまがのびのびと生きていくために必要な力について考えるひとつのきっかけになれば嬉しいです。