子どもの「間違い」は成長の糧 試行錯誤を楽しむ環境が伸びる子を育てる

はじめに

わが子の日々の言動や宿題、テストの結果・・・。「何でこんな間違いをするのだろう・・・」「何でそこでつまずくの?」と突拍子もない発想や間違いに驚いた経験はありませんか。

「間違い」に対して、赤ペンで解き直したり正解を教えたりすることが多いかもしれませんが、それだけで終わらせるのはもったいない!

子どもの間違いからわかることはとても多いからです。何より、間違いは成長の糧となります。子どもの間違いは想像以上に奥深いものと言えるでしょう。

幼児・小学生時代に間違いにポジティブに向き合い、試行錯誤を楽しむ環境は、伸びる子を育てます。

本記事では、子どもの間違いの奥深さ、試行錯誤の大切さについて考えます。

400+900=1030??

モンテッソーリ育ちの子は算数好きが多いとよく言われますが、チエコトバのレッスンでも算数のお仕事は大人気!年少さんや年中さんが四則演算、それも4桁の四則演算に夢中になっている姿を初めて目にした方は、「こんなことができるのですか?」とよく驚きます。

別に、早期教育や詰め込み教育をしているわけではありません。彼らはごく自然に、段階を踏んで算数に親しんでいるのです。

とはいえ、幼児が位取りと十進法を理解するのはそれほど簡単ではありません。

先日も5歳の子が、「400+900はいくつ?」という問いに「1030」と答えていました。レッスンでも、このような光景はよく見られます。似たような経験がある方もいるのではないでしょうか。

そんな時、どうしていますか。

「惜しいね。正解は1300よ」と、お子さまのがんばりは認めつつも正解を教えて終わりにしてしまうことが多いのではないでしょうか。

しかし、そこで少し立ち止まってほしいのです。

子どもの様子をよく観察して、「なぜ、1030と思ったのか」丁寧に理由を聞き出すと、子どもの考えや位取りの理解度がよくわかります。実は、子どもなりに理路整然と考え、一貫した考えのもとでその答えになっていることがよくあります。

「400+900」は、100が4個と100が9個の総計です。つまり、100を13個集めた数になるのですが、位の概念というのはなかなか難しいようで、多くのお子さまが「??」となります。

ここで生きてくるのがモンテッソーリ教育の「算数教育」の教具。幼児が無理なく算数に親しめる工夫がたくさんあります。

モンテッソーリ教具の『金ビーズ』もそのひとつ。1,10,100,1000の具体物を使い、感覚に訴えて学びます。「400+900=1030」となる子どもは、数字はわかっていても位の概念がまだ進んでいないことがわかります。そこで、「100の金ビーズが10個で1000の金ビーズになる」ということを、身体と五感を使って何度も繰り返します。位取り、十進法の理解が深まれば、「400+900はいくつ?」という問いも自在に答えられるようになります。

チエコトバを開校して2年になりますが、このような「間違い」から「わかった!」にいたる過程をつぶさに観察していると、「〇か×か」だけ見ていては気づかない学びの奥深さを感じます。

「間違い」こそ成長の糧となる

そもそも、「間違い」は悪いことなのでしょうか。

筆者は、長年高校・大学受験生の支援をしてきましたが、伸びる子の共通点は「間違いこそ、成長につながる」と捉えていることに気づきました。

間違いがひとつもない課題は、むしろその子にとって簡単すぎると言えるでしょう。そう考えると、間違いは成長するための大切な糧となることがわかります。

にもかかわらず、大人が「なぜ間違えたの?」「こんな問題もできないの?」と問い詰めたら、子どもは劣等感を味わい、自己肯定感を失うでしょう。最も危惧するのは、「正解かどうか」だけを気にする人間になってしまうことです。そうなれば、たとえわかっていなくてもあてずっぽうで正解すればOKになります。極論を言えば「答えを写せばOK」と考えてしまうかもしれません。

おうちの方はできたかどうかだけを見るのではなく、間違いを成長の糧だとポジティブに捉え、一緒に探究するような姿勢でいたいですね。

モンテッソーリ教育では誤りを訂正しない

チエコトバで取り入れているモンテッソーリ教育では、子どもの誤りを訂正しません。モンテッソーリ教育の創始者であるマリア・モンテッソーリは「訂正しながら教えてはいけません。教えながら教えなさい」という言葉を残しています。

なぜ訂正しないのでしょうか。

それは大人が訂正することで、子どもは心を閉ざしてしまう恐れがあるからです。もちろん、正しいやり方を大人は「教える」義務があります。しかし、子どもが直ちに正しいやり方を理解し、実践できるとは限りません。子どもは失敗しながら、試行錯誤しながら正しいやり方を身につけます。大人はイライラしたり訂正したりするのではなく、その姿を見守り、援助することが求められているのです。

また、モンテッソーリ教育では、子ども自身が誤りを判断できるように、教具にち密な工夫がされています。例えば「感覚教具」のひとつである『円柱さし』では、1つの穴にはそれに対応する円柱しか入らないようになっています。つまり、誤った穴にはめこんだ場合、最後の1本が入らなくなるので、教師が指摘しなくても子どもが自然に誤りに気付くようになっています。誤りを自ら判断することは、自分の「お仕事」に対する責任の自覚につながります。

モンテッソーリ教育の理念は、幼児だけではなく、子どもの「間違い」に対する基本的な姿勢として参考になるでしょう。

小学生以降は子ども自身が間違いを振り返る習慣づけを

小学生になると、毎日のテストやプリントで間違えることも増えるでしょう。

赤ペンで解き直しするだけではもったいない。

間違いを観察して、「なぜ間違えたのか」を子ども自身が振り返る習慣をつけるように支援しましょう。

算数の間違いなら

  • 計算を間違えた
  • 問題文を正しく読めていなかった
  • 公式が思い浮かばなかった

など、いくつかパターンがあります。

間違いの原因を探すことができれば、それは意味のある間違いになります。客観的に間違いを振り返る習慣がある子は、必ず伸びます。

そのために大事なのが、おうちの方の動機付けです。

「原因がわかってよかったね!次はここを意識してみようね」など、小学校低学年のうちから、間違いをポジティブに捉え、次につなげられるような声がけをしたいですね。

試行錯誤する学びを体験してみませんか? 

モンテッソーリ教育をベースに自ら学ぶ力を育む東京・新宿の幼児教室『チエコトバ』では2歳半~6歳のお子さまを対象に、モンテッソーリコースの体験レッスンを開催しています。

チエコトバのレッスンでは、試行錯誤する過程を大事にしています。小学校以降の教育も熟知する教育の専門家が、誤りを訂正するのではなく、「今どんな段階なのか?」「子どもの内面で何が起こっているのか?」を丁寧に観察して、学びを深められる環境を整えています。子どもたちは、目でみて分かる具体的なモンテッソーリ教具を操作しながら、試行錯誤することを楽しんでいます。

この機会に試行錯誤する楽しさ、未来につながる学びをぜひ体験してくださいね。

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