子どもが輝く!子育てがもっと楽しくなる!今日からはじめるおうちモンテッソーリ(0歳~2歳半編)

はじめに

子育てにモンテッソーリ教育を取り入れる「おうちモンテッソーリ」。モンテッソーリ教育に興味はあるものの、「まだ小さいからおうちモンテは早いのでは・・・」と思っている方も多いかもしれません。

実は、おうちモンテッソーリは0歳からできます。むしろ0歳~2歳半は、発達の土台となる重要な時期であり、「おうちモンテッソーリ」のはじめどきとも言えます。

本記事では、0歳~2歳半のお子さまをお持ちの方に向けて家庭や日常生活にモンテッソーリを取り入れるポイントをご紹介します。2歳半~6歳編は前回の記事をご覧ください。

0歳~2歳半は人生で最も吸収力の高い時期

おうちモンテッソーリとは、家をそのままモンテッソーリ園と同じにするということではありません。まずは、モンテッソーリ教育の理念を知り、家にあるものでわが子に合ったモンテッソーリの活動(お仕事)を試してみましょう。

0歳~2歳半は、人生において最も吸収力の高い時期です。環境から無意識に吸収し、様々な事柄をいとも簡単に成し遂げていきます。昨日できなかったことが今日できるようになるというような急激な発達を見せるのもこの時期の特徴です。そんな著しい発達をサポートできるような関わり方をしたいものです。

前回の記事では、おうちモンテッソーリを実践するために重要な3つのキーワードをご紹介しましたが、これらのポイントは0歳から2歳半でも同様に重要です。人的環境として保護者はわが子の敏感期にあったお仕事を準備し、物的環境との橋渡しができるといいですね。

手を使って具体的に学ぶ!0歳~2歳半向けおうちモンテッソーリ

0歳~2歳半でも、お金も時間もかけずにできるおうちモンテッソーリはたくさんあります。この時期にお薦めなのが、手を使って具体的に学ぶこと。マリア・モンテッソーリも「手を使えば、子どもの知性をもっと高いレベルまで伸ばすことができるし、個性もより強くなる」と言っています。手をたくさん使ったお仕事を日常生活に取り入れてみましょう。

0歳から2歳半の子どもがモンテッソーリ園でよくやっているお仕事で、おうちモンテッソーリにお薦めのお仕事をご紹介します。

落とすお仕事(6か月頃~)

ひとり座りができるようになったら、両手を使ったお仕事ができるようになります。

箱の中からものを出したりしまったり、箱にボールを落としたりするようなお仕事はこの時期に最適です。いらなくなった箱や缶に丸い穴をあけてボールを入れるだけでも、敏感期の子どもは驚くほど夢中になって繰り返します。ただ、簡単すぎたり難しすぎたりするお仕事は、飽きてしまいます。発達段階や子どもの興味に応じて、ボール(穴)の大きさや形、材質を変えてみてください。

指先が器用になると、おもちゃのコインを細い切れ目に押し込むこともできるようになります。貯金箱にコインを入れるお仕事は、モンテッソーリ園でも大人気です。

このようなお仕事は、目と手の協応動作を促進します。子どもはひとつのことを何度も繰り返すことでできるようになります。落とすお仕事にしても、何度も繰り返し行うことで思った通りに手を動かせるようになるのです。指先、手首がしなやかに動くことは、鉛筆やお箸を正しく持つ力に直結します。

市販のおもちゃも活用できます。1歳頃になると、ハンマーを叩きつけて穴にボールを押し込む遊びも楽しみます。


また、トラッカーのようなおもちゃは、目と手の協応を促進します。転がるボールの動きを追うことは視覚の発達も促してくれます。


パズルのお仕事(1歳頃~)

1歳頃は、ピースが大きくて3つくらいの型はめパズルからはじめるといいでしょう。最初はまず大人がやって見せましょう。最初は難しいかもしれませんが、何度も繰り返すうちに手先が器用になります

1歳半頃からは、ピースがもう少し小さい型はめパズルもできるようになります。型はめパズルができるようになったら、型はめではないパズルにも挑戦です。ピースの形、数などを変えて、いろいろな種類のものをやってみましょう。最初は一緒にやるといいでしょう。だんだんとひとりで全部できるようになります。


スタンプを押すお仕事(1歳半頃~)

スタンプを押すお仕事はこの年齢に大人気です。朱肉をつける必要がない、浸透印タイプのスタンプがお薦めです。

スタンプは文房具店などで様々な種類のものが売られています。

白い紙にスタンプにぴったりの枠を書き、枠を意識して押してみましょう。何度も押すうちに、枠にぴったりと押せるようになります。決まった場所にスタンプを押すことは、手先の運動の調整につながります。

はさみで切るお仕事(2歳頃~)

指先の動きが発達してきたら、はさみで切るお仕事にも挑戦してみましょう。はさみで切るお仕事は、家庭で行いやすいうえ、この時期の手指の発達を促すのに最適な活動です。

ただし、この時期のお子さまが使うはさみには注意が必要です。まず、対象年齢やサイズを確認して、お子さまの手にぴったりのよく切れる本物のはさみを選びましょう。2歳前後のお子さまがはじめて使うなら、はさみの先端が丸みをおびたもの、刃先カバーがついているものが安心です。同時に、刃先には絶対に触らないことなど、はさみの安全な使い方を教えることも大事です。スプリングつきの下記のようなはさみは、弱い力でも切ることができます。


はじめてはさみを使う時は、保護者の方がゆっくりとお手本を見せましょう。紙に対してはさみを垂直に立てて、刃をねかせないようにして切ります。直線を切る時は、紙が動かないように持って体の正面で切ります。刃をねかせて切るお子さまも多いですが、「はさみがねているよ」「持ち方は?」などと横から口出しするのは厳禁。この時期のお仕事は、結果よりも過程が重要です。正確に切れたかどうかよりも、「自分でやりたい」「もっと切りたい」という気持ちを尊重して見守りたいものです。機会を捉えて何度もゆっくりやって見せて、繰り返すことで巧緻性が高まり、正しく切れるようになります。

切る紙の厚さは画用紙くらいがいいでしょう。帯状にした紙の1回切りからはじめます。

おうちモンテッソーリで子どもが輝く!子育てがもっと楽しくなる!

このように、子どもの見方を知り、最適な活動を準備することで、家庭もモンテッソーリ教育の場になります。

とはいえ、何かと慌ただしい乳幼児期。おうちモンテッソーリを完璧にやろうとして保護者の方が疲れてしまったら本末転倒です。また、教材を手作りで準備しなければいけないわけでもありません。こちらの記事でもご紹介したように、市販のおもちゃを活用するのもひとつです。

おうちモンテッソーリをはじめたからといって1日で何かが変わるわけではありません。それでも、子どもを観察して今何に興味を持っているかを知り、それに応じた活動を取り入れることで、穏やかに毎日を過ごせるようになったということは時代や国、文化を超えて多くの保護者の方が感じています。
ぜひ親子で楽しみながら、おうちモンテッソーリを実践してみてくださいね。

おうちモンテッソーリ×モンテッソーリ教室という選択肢

おうちモンテッソーリでモンテッソーリ教育に親しんだら、モンテッソーリ教室でモンテッソーリ教育を体験してみませんか?

モンテッソーリ教育をベースに、子どもの才能を開花させ、思考力や表現力、非認知能力を育む東京・新宿の幼児教室チエコトバでは、現在満1歳からモンテッソーリ教育を体験できる春期講習を開催中です。満2歳からは、親子分離で本格的なモンテッソーリ教具を使ってモンテッソーリのお仕事を楽しみます。

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おうちモンテッソーリを実践中の方も、ご参加をお待ちしています。

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