園選びの本音満載!わが家がモンテッソーリ園を選んだ理由

はじめに

こんにちは!10学年差姉弟がモンテッソーリ園生活を経験しているママライター・さっしーmamaです。

夏になり、翌年度の入園に備えて幼稚園・保育園に見学に行く方が多い時期になりましたね。わが家も見学を重ねて、モンテッソーリ幼稚園にプレスクールを踏まえた入園を決心したのがちょうどこの時期でした。

現在、幼稚園・保育園選びをしている方も、夏休み前に少しでも見通しを立てておきたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。

入園したい園のイメージがわかれば、入園に備えてお子さまに経験させてあげたいことや、準備・練習しておきたいことを考えやすくなり、夏から春先までの日々を有意義にゆとりを持って過ごすことができます。

そこで今回は、あくまで一例ですが、わが家の幼稚園選びの体験記をお話します。あまり順調とはいえない波瀾万丈な園選びでしたが、だからこそ、困った時の考え方や対処法をしっかり考えて、わが子に合った園を吟味できたのかもしれないと今となっては感じます。

現在園選びをしている方や、来年以降園選びをする方にとって、少しでも安心できる情報や、選び方・注目したいポイントなどのヒントが見つかれば嬉しいです。

初めての園選びはわからないことだらけ!

初めての幼稚園・保育園選びは、まさに未知の世界。何から始めればいいかわからないことも多いのではないでしょうか。しかも、気になる園があっても、通っている方の口コミや本音を聞くのはなかなか難しいことが多いものです。

でも、何年も毎日通う園だからこそ、ホームページやパンフレットだけではわからないリアルな情報もできるだけ把握した上で選びたいですね。

そこで、わが家がどのように幼稚園選びをしたか、どんな情報が役に立ったか、実際に探す上でどんなことを感じたかを本音満載でお伝えします!

最初は地域の子育て支援センターから

私は結婚を機に引っ越してきたため、初めての園選びの時は、地域在住歴はまだ3年程度でした。近所付き合いも少なく、乳幼児の育児で家にいる時間が多い生活だったので、地域のこと、ましてや幼稚園のことはあまり知らない状況…そんな中、「地域社会との唯一のつながり」でもあった地域の子育て支援センターが、園選びをスタートするきっかけを作ってくれました。

地区から行ける幼稚園情報をまとめた説明会に参加

わが家の幼稚園選びのスタートとなったのは、地域の子育て支援センターの幼稚園情報説明会でした。

参加してみて、園選びは、基本となる教育制度や入園に向けての手続きなどの理解はもちろん、そこに「地域の常識」への理解と親しみが必要になると感じました。例えば、公立・私立どちらが主流か、何年保育を選ぶ方が多いか、長年地元に住む方が多い地域かなどによって、園の雰囲気や選び方もずいぶん変わってきます。

わが家の場合、市境に住んでいることもあり、すぐ近くに園が少なく、市内・市外にわたる広い範囲での園情報収集が必要でした。

そのため、子育て支援センターのイベントで、どの程度の距離まで範囲を広げて園選びをするかの目安がわかり非常に助かりました。

中でも助かったのが、地域の園の配置マップでした。家からの距離や園の立地を、大きな国道・線路・踏切の位置などと照らし合わせて確認しながら視覚的に把握できたのが非常に良かったです。

イベントで得た園情報を手がかりに調査と電話!

子育て支援センターで得た情報は非常に有益でしたが、ごく一般的な情報であり、残念ながら古い情報が多い印象でした。地域の子どもたちが集まる子育て支援センターであっても、園の最新情報をアップデートし続けるのは非常に大変なことのようです。

そこで、子育て支援センターで得た園情報をヒントに、ホームページなどで園情報を自分で調べていきました。わからないことは実際に電話をかけて質問し、感触の良かったところは見学の申し込みをしていきました。

わが家は、市境・2つの国道・2つの鉄道路線・2つの大きな川が近くにあるエリアにあるので、「園バスが近くまで来てくれるか」の問い合わせのために電話することが多くありました。(ちなみに園バスの運行条件は変更もあるので、園側の予定や許容範囲を知るためにも実際に問い合わせをしてみるのがおすすめです!)

実際に園生活を経験してみて思うことですが、園バス利用のケースでは、やはり、自宅のすぐ近くまで園バスが来ないと通園が非常に大変になると感じます。1年目は大きな踏切を越えた徒歩10分程度のバス停でしたが、雨の時や踏切トラブル等大変で、その労力が登園しぶりにも影響したと感じました。

また、急な早退時や保護者参加時を考え、徒歩・自転車・公共の交通機関でおうちの方が行きやすいかも非常に重要だと感じます。体調不良で迎えに行ったのに、帰ること自体が大変なのはやはりつらいものです。園バス圏内でどんなに魅力的なカリキュラムの園であっても、自転車やバスで30分以上かかるような園は可能なら避けていくようにしました。

実際の園見学で注目した4つのポイント

調査候補となった幼稚園は30カ所弱、立地条件や園バス運行条件などでかなりしぼられましたが、それでも10カ所程度には実際に見学に行きました。その園見学で注目したポイントは次の4つでした。

①魅力的なカリキュラムがあるか

私立幼稚園のみの地域なので、幼稚園ごとのカラーがはっきり分かれる傾向にあります。中でもわが家は、子どもも家族も大好きな「音楽」にふれる機会を重視している園を希望していました。

②園のカラーとしての雰囲気

マンモス園、外遊びやどろんこ遊びを重視する園、芸術や表現を重視する園、小学校に向け学力をつけていく園、英語や運動等のスキルを身につけていく園…実にさまざまな園がありましたが、そのカラーとともに集団の雰囲気も変わります。

もちろん集団生活に慣れていくことが大切ですが、入園時から安心して楽しめることが大前提です。わが家の場合、集団に圧倒されず自分のペースでリラックスできる環境かを重視して判断していきました。

また、先生が園児に話しかける雰囲気にも注目しました。

③近所に同じ園に通う子がいるか

これは、メリットでもあり、時にはデメリットにもなり得る問題です。

降園後も遊べるお友達ができる、気になったことを親同士ですぐ聞ける・話せることは非常に心強いことですが、多すぎると、園バス出発後も井戸端会議から抜けられない・親同士のトラブルに巻き込まれるというのもよく聞く話です。親子ともストレスにならないよう、わが家は「近所に少人数だけ同じ園の子どもがいる」という状況を重視しました。

④自分の育った園と比較してスッとなじめるか

自分が通ったらどう感じるかな?という視点で常に見るようにしていました。教室はもちろん、お手洗いや水道、階段、遊具等を見て使いやすそう・親しみやすそうかを確認しました。そんな中で、自分の育った園と比較して、類似した感覚でスッとなじめる園かどうかも良い基準になるなと思いました。

わが家ならではの背景

これまでお話してきたような、おうちの方の育ちへの願いに沿った園を選ぶことに加えて、その子の特性に応じて園を選ぶことも非常に大切です。

早生まれのマイペース成長だったわが家にとっては、この「子どもの特性にあった園選び」が非常に大変で、波瀾万丈な展開がありました。でも、このことが結果的に、入園したモンテッソーリ幼稚園に導かれるきっかけになったので、運命的ともいえる不思議なご縁を感じています。

早生まれ・成長ゆっくりさんのハードル

わが家の長女は帝王切開で予定より早く生まれて2月末生まれです。

身体が小さめで成長遅めだったことに加え、ハイハイではなく「おしり歩き(いざりばい)」をする、いわゆるシャフリングベビーでした。歩行に問題はなかったのですが、歩けたのは2歳2ヶ月で、園見学の時にはまだ歩行歴1ヶ月程度でした。

大きくなっていたので歩行の上達は早めだったものの、園見学時はまだ少しよちよち歩き感があり、見学ルートに階段があると遅すぎて遅れをとり、案内されているグループから離れることも多々ありました。

しかも、環境の変化に敏感で、少しでもママと離れると号泣でした。見学に来ているお友達や在園児との交流時間も全く遊べず、母子分離での園説明もなかなか落ち着いて聞けない状態でした。

園見学は、もちろん入園するお子さまとおうちの方が園を選ぶための機会ですが、同時に園側も、将来の園児となるかもしれないお子さまとそのご家族を見ているということも忘れてはいけません。

実は、園見学でのわが家の状況が、結果的に園選びを大きく左右することになったのです。

子どもの多い「買い手市場」であからさまに敬遠される

わが家のある地域は、この少子化の日本でも珍しく、子育て世代が集まりマンモス校もある子どもの多い地域です。娘が入園する十数年前はさらに子どもが多い時期でした。少ない枠に多くの応募者が集まる、幼稚園にとっていわゆる「買い手市場」の中では、残念ながらわが家の状況はあからさまに敬遠されてしまうことがありました。

例えば、見学時に、早生まれであるだけでも年少からはお断りする場合もあると伝えられたり、見学帰りに「成長が遅いと園での集団生活ができないので、残念ですが受け入れできません」と断られたりしたこともありました。実は先ほどお話した、「自分の育った園と比較してスッとなじめる」感覚が一番強く、ここがいい!と感じた園に強く断られたので、帰り道の落胆は相当なもので、いまだにそのルートを通るとその時のことを思い出すほどです。
でも実は、唯一、わが子の状況を気にせず、心から歓迎してくれたのが、わが家が入園を決めたモンテッソーリ幼稚園だったのです。

わが家がモンテッソーリ幼稚園に決めた理由

(幼稚園入園頃の長女。
動物とのふれあいや野菜の収穫体験が好きでよく出掛けていました。)

わが家が入園を決めたモンテッソーリ幼稚園を選んだ理由は、成長や特性に関わらず心から歓迎してくれた唯一の園であったことが最大の理由ですが、それだけではありません。わが家にはこの幼稚園しかないと確信した大切な理由が3つありました。

子どもが環境に吸い寄せられるようになじみ楽しんだ

他の園見学ではすぐ泣きがちだった娘が、この園に入った時には不思議と全く泣きませんでした。階段も段差が小さめでスムーズに上がり、見学する教室にはモンテッソーリの好きなお仕事ができるように教具が並べてあり、選んで遊ぶことができました。まるで吸い寄せられるように、興味のあるお仕事を次から次へと試し出した娘は穏やかで楽しそうで、幸せな表情をしていました。園の雰囲気が本能的にしっくりきたのだと感じました。

見学に行ってからの30分で、娘にはこの幼稚園が最良だと確信しました。

初めてでも無心になってモンテッソーリのお仕事を楽しめただけでなく、この園の見学の時だけ、帰り際にまた来たいと話してくれました。

いろいろな園の見学に行きましたが、初めて優しい気持ちで帰途につくことができました。

集団に合わせるのではなく「個を尊重し集団も楽しむ」

他の園は、小学校の前段階として「集団生活を楽しむための教育」を重視しており、もちろん幼稚園とはそのための場所だと私自身も考えていました。

しかし、モンテッソーリ幼稚園では、個々の成長を特に重視する教育を前提に、そこからお友達どうしの交流・集団での力の発揮へと無理なくつなげていく姿勢があり、娘にとって最適だと感じました。

この個々の成長に重点をおく教育が、発達における個性にも配慮できる環境を作っていると感じています。実際、療育と園を両立している園児の方も毎年いらっしゃいます。

また、わが家の場合、「子どもたちが元気でにぎやかな幼稚園」というよりは、少人数の園で、穏やかで心静かな時間もあることが合っていたと感じます。園を訪れて子どもたちの姿を見ていると、子どもも静けさを心から楽しんでいるんだなと感じます。

モンテッソーリ教育との初めての出会いに感動

今はモンテママライターと言っている自分も、何を隠そう、今の園に出会うことで初めてモンテッソーリ教育を知りました。

お恥ずかしながら、それまではまさに、「モンテッソーリ?何それおいしいの?」状態で、実際、なかなか名前が覚えられずに「モンブラン…?じゃなくて…」と、本当においしいものの会話になってしまい思わず笑ってしまうこともありました。

幼稚園のモンテッソーリ教育では、手指の発達を促し、日常生活の練習や手仕事を大切にしている取り組みに感動し、求めていたのはこれだ!と思いました。

歩き方・いすの座り方から手芸(ぬいさし)・料理まで、細かいステップを一つ一つ取り組んでいくカリキュラムは圧巻でした。

10年後に同じ幼稚園に決めた理由と時代の変化

(おえかき大好きな弟です!
水を使ったおえかきで遊んでいます。ニコニコマークが得意!)

娘は幼稚園に入園し、自分のペースで、そしてたくさんのお友達と充実した幼稚園生活を過ごすことができました。幼稚園での日々が素晴らしいものだったことを何より感じたのが、10学年離れた弟の幼稚園選びでした。

幼稚園に行って本当に良かったから弟にも行ってほしい

娘は、母子分離に苦労してたくさん泣きながらも、幼稚園で成長し過ごした日々が心の支えになっていると話してくれました。

「先生が優しくお仕事手伝ってくれたから、幼稚園にいてもさみしくなくなった、どんどん楽しくなった」

「幼稚園で過ごしたから、おうちの外の世界の楽しさがわかるようになった」

「いろんなことが一つ一つできるようになって自信がついた」

そんな言葉を、弟への励ましの中で話してくれることがあり、感無量になります。

幼稚園は10年ほど前の小さな頃なのに、印象深いことが多かったようで驚くほどよく覚えています。そして、弟にとって、お姉ちゃんとしてだけでなく、幼稚園の先輩として園生活の話を毎日のようにしています。

モンテッソーリ教育の認知度が10年で激変!

十数年前の娘の入園時には、モンテッソーリ教育はあまり知られていませんでした。当時はヨコミネ式や脳科学おばあちゃん等、才能を伸ばす教育が大ブームだったと記憶しています。

実は、当時だと、モンテッソーリ教育は知名度の低さから、例えば近所の人などに宗教的もしくは教育ママ的に思われて敬遠されることもありました。

当時は、静けさを楽しみ手先の能力を育てる教育内容から、入園を検討するご家庭では「女の子にあった教育」と捉える方も多かったようで、クラスの男の子比率が3割と少ない状態でした。その印象が強かったため、弟の園選びの際には最初、男の子は少数派になるかもしれないと思い、別の園を考える方が良いか悩みました。

ところが、藤井聡太さんの影響もが大きかったのか、息子の入園時には男の子の入園希望者が増えてきており、モンテッソーリ教育は男の子の教育としても注目されるようになっている印象を受けました。実際、息子の代では、ふたをあけると男の子の方が女の子より多いクラスだったのです。

その影響もあってか、娘の時代よりはにぎやかさとパワーが増した印象のある幼稚園。今日もたくさんの子どもたちの笑顔がキラキラしています。

まとめ

今回は、わが家の園選びエピソードをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。園選びは苦労しましたが、その分、子どもに最適な、納得のできる良い園と出会えたと感じています。

園選びにおいては、わが家の場合、子どもの特性に注目するということが重要なことだったと思います。わが家のように、園選びにおいて個を大切にする教育を重視したいなら、モンテッソーリ園は非常におすすめです。才能教育としてはもちろんだけれど、生活する基本の力を身につけるという視点でもモンテッソーリ教育は素晴らしいと感じます。

園選びは何より、子ども自身が園に見学に行ってどんな反応を示すかが一番重視したいポイントかもしれません。おうちの方がこの園は楽しそうと思っても、親子は別の人間であり、入園後に子どもがそう感じるかどうかはわからないものです。

園見学で子どもの反応にあまり差が見られない場合は、園の雰囲気がよく出る、未就学児も行けるイベント等に遊びに行くのも良いかもしれません。まだゆっくり選べる時期なので、たくさん足を運んで考えて、最良の園を見つけてみてください。

子どもの人生のすてきな1ページとなる素晴らしい園が見つかるよう、陰ながら応援しています!