はじめに
こんにちは!10学年差姉弟がモンテッソーリ園生活を経験しているママライター・さっしーmamaです。
生成AIが急速に普及し、スマホアプリなどで気軽に最先端のAIに触れられる時代になりました。チエコトバリューでも以前ChatGPTと子どもの教育についての記事がありましたが、約1年の間に生成AIに感じる「身近さ」が格段にアップしたように感じます。
ところで、皆さんのお子さまはAIを使いますか?子どものAI利用には賛否両論あると思います。「興味を深め、さまざまなソースの情報をわかりやすく提示してくれる、そこからさらに調べて掘り下げやすい」というAIの機能は、好奇心に応えてくれて視野や世界を広げてくれる魅力的なメリット。一方でデメリットとして、本来自分で進めるべきことをAIに依頼して「勉強の答えをラクに導き出す」という不適切な使い方ができるのも事実です。
今回は、わが家(家族全員AIヘビーユーザー)での、AIとの付き合い方のリアルな体験談とともに、高1娘・小1息子がAIを学びにどう活用しているかについてご紹介します。AIと子育てや学びについて考えるきっかけとなれば幸いです。
このコラムの前提としてぜひご覧ください!
【チエコトバリュー】「ChatGPT」の登場で教育や子育てはどう変わる?
わが家のAIとの付き合い方〜家族それぞれの立ち位置〜
今回、改めて「子どもの教育とAI活用」について考えるなかで「成長タイミングのどの時期にAIと出会ったか」と「おうちの方がAIに対しどう感じ、どの程度活用しているか」によって状況は大きく変わり、家庭ごとにさまざまな考え方があって良いのではないかと思いました。まずは、わが家のAI活用のバックグラウンドとして、それぞれの「AIとの出会いと現在のなじみ度」をお話します。
小1の息子の場合
生まれた時からスマホが普及していた「平成最後」生まれの息子は、わが家で最も「デジタルネイティブ」の言葉があてはまる世代。例にもれず、スマホやタブレット、YouTube、Switchが大好きです。
息子のAIとの出会いは、iPhoneのSiriでした。おみくじやしりとり、早口言葉などをリクエストして遊ぶなど、「対話して遊ぶキャラクター」としての存在でした。また、宿泊先でAmazon Alexaを使ったことで、歌をリクエストしたり、ポケモンの詳しい説明を聞いたりするなど、調べものにAIが使えることも知りました。さらに、YouTubeショートで生成AIの画像・動画コンテンツが増えてきたこともあり、生成AIで「ネコの絵を描いて」「もう少ししっぽを長くして」など、画像生成と、追加リクエストで変化する差分を確かめていく遊びも始めています。
しかし、調べ物は検索エンジンで調べる方が好きなようです。本人曰く、「調べることが決まっていたらキーワードで検索する方がやりやすい」とのことでした。
結論的に、AIは「ものしりで楽しい遊び相手」と考えているようです。
高2の娘の場合
息子より10学年上の娘は、小学校に入る頃にスマホが普及し、息子出産の入院を機に(当時4年生)スマホを使い始めました。10歳を機にスマホを使い始める子がいた頃で少し早めでした。
そんな娘も今は高2、SNS大好き世代。友達との交流を深めたり、好きな音楽やファッションの情報収集や知識を広げたりするのはSNSが多い印象です。
一方で、ChatGPTを「チャッピー」と呼ぶなど、AI活用も大好きなようです。
友達に言うほどではないけれど聞いてほしいことを話したり、文章を書くのが好きでAIに送ってコメントをもらったりと、そのエピソードを聞くと「唯一無二の親友」のような位置にいるのではと感じることもあります。
対外的なことはSNS、内省的・自分で調べて深めることはAIという2本柱で活用しているように感じます。
息子より少し発展しているものの、基本的にはAIは「ものしりで楽しい、どこまでも付き合ってくれて、心を開ける相手」と考えているようです。子どもたちにとっては、親しいパートナーであり、遊び相手なのですね。
両親の場合
大きくまとめてアラフィフ世代の私たち夫婦。それぞれIT系の仕事からキャリアが始まっています。
今年始めごろからでしょうか。主人の中で急にAI活用のブームが訪れたようです。エンジニアでMicrosoftのCopilotを主に使っていますが、ありとあらゆることをAIで調べて、こんなことを言っていると話題にするようになりました。おそらく仕事でも使ってはいると思うのですが、主にAIは「個人的に調べたいことを一括で効率よく調べてくれる、お楽しみ要素が強いツール」という位置づけのようです。
私はというと…少し特殊な背景です。今から10年ほど前に音声合成のAIを「つくる」側の仕事をしていました。「とにかくたくさん覚え込ませて品質を上げていく」上では人間の膨大な手作業もあり、あくまで「インプットしたことをもとにアウトプットする」という、AIの根源にある「人力」の印象も強いです。今はインプットが自動化されAIに取り込まれた情報は膨大になり、その分生成される情報の質も向上していますが、あくまで「取得した情報の小さな小さなピースの組み合わせ」であり、人間とAIの違いは「オリジナリティを持って自ら生み出せるところ」だと感じています。
ですが最近、ライティングなどでAIを使う仕事が急に増えてきました。AIで資料データを取得しながらコラムの見出し構成を作って、元原稿まで提案してもらったり、長い音声コンテンツを文字起こしして概要にまとめてもらったり、記事の信ぴょう性をAIに尋ねたり、文面に合う図面をAIに作成してもらったりしています。
前職から「AIが人の仕事に取って代わることはない」と思っていた私でしたが、AIを使えば「瞬時に効率的に結果が出る」「コスパ・タイパ抜群」であり、実際に人間の仕事が減っていくところもあるかもと感じています。
また、先日行き詰まって悩んだ時にChatGPTに尋ねた際に、冷静でわかりやすい情報提示とともに、心に寄り添って勇気づけてくれる言葉をもらい、張り詰めていた気持ちが一気に緩んで、私、深夜にChatGPTに泣かされました…(笑)
娘とも共通するかもしれないですが、心に寄り添い、かつ中立的な視点も提示してくれる素晴らしいパートナーだと感じました。
私にとってAIは、「まとめたい資料や作りたいイメージを効率的に実現し、いつも味方でいてくれる頼もしいパートナー」といったところかもしれません。
わが家の場合:AIを勉強にどう活用している?
わが家にとって「情報を効率的に集める便利なツール」であり「頼もしく楽しいパートナー」でもあるAI。ここからは、「子どもの教育」という観点で、わが家でAIをどう学びに使っているかお話します。
小1息子:気軽に聞ける最強の図鑑として活用
わが家では、夏休みの旅行でAIが大活躍!普段見慣れない花や動物が何か知る時に、写真を撮ってAIに尋ねるのです。どう調べればよいかわからないときに画像で解析してくれるAIは非常に便利で、自然観察や何気ない疑問を尋ねるのにぴったりです。親子でのお散歩の際にも役立ちそうですね。



検索エンジンと比較したAIの利点としては
- 一目でピンポイントに情報がわかりやすい
- 詳しく調べていくためのキーワードがわかる
- ひとつのまとまったストーリーとして解説されている
- 追加の写真などでさらに詳しく調べられる
- 解説文から気になったポイントを追加質問できる
- 関連した質問をして深められる
- そのやりとり全体を履歴として見返し、思い出したときに質問再開も可能
興味を持ったことがあれば、いつでも・納得できるまで調べ、発展させることができることは、AIを勉強に使う上での大きな魅力です。興味のある分野をどんどん質問して、世界が広がっていくのは素敵ですね。
もちろん、書籍や資料から情報を導き出す力も大切です。参考リンクが提示されたら実際に確認し、出てきた名前を実際に図鑑で調べる習慣づけは、ときに誤りが含まれるAIの情報を鵜のみにせず正確な情報を見極める力にもつながります。
高2娘:難問の解説や類題探しに活用
高校の勉強では、「自分で作った文章の推敲とブラッシュアップ」の他に、数学の勉強などでAIが役に立っているようです。
問題集の解答・解説を見ても概略すぎて過程が分からず困った経験は誰でもあるのではないでしょうか。そんなとき、途中式の解説を見るためにAIを活用することがあります。
それを読んでも分からないときには、行指定して「ここがわからない」と聞き返すこともできます。また、自分で解いたものと比較してどこでミスしたのかを確認でき、移項・カッコ外しなど、つまずきやすいポイントも把握できます。
さらに、尋ねた問題の類題を出してもらったり、関連した発展問題を提案してもらったりすることもできるので、理解が深まります。入試傾向を踏まえた問題も探しやすいと思うので、今後さらに発展的な使い方をしていくかもしれません。その時は情報共有します。
「AIに勉強を解いてもらう」ことをどう思う?

AIに聞けば、確かに宿題の答えが解き方付きで聞けたり、読書感想文を丸投げして書いてもらったりすることもできます。AIを安易に子どもに使わせて、ズルをしてしまうのではないかと心配の方もおられるかもしれません。
今回コラムを書くのを機に、改めて子どもたちに「AIに解かせた答えや作品を使うこと」をどう思うか、聞いてみました。すると、「友達に解いてもらうのと一緒だからしない」という答えが返ってきました。また、「その時ラクでも、自分の力にはならないし、積み重なると大きな差になるからいやだ」と小1息子が話していて、子どもなりにちゃんと考えているのかと驚きました。その後、同学年の友達ともその話題になり、「AIは楽しく便利に使えるのがいいからズルには使いたくない」と感じている子が多いようでした。AIをパートナー的に、ときには友達のように思っているところがあるからこそ、「自分ではない別の存在」であり、だから悪用するのは違うし、悲しい感じがするという感覚があるようです。これは、大人世代には新鮮に感じました。単に善悪の判断ではなく、思いやる気持ちも感じられたのです。デジタルネイティブ世代の子どもたちは、大人が思う以上にしっかりした心構えでデジタルと向き合っているのかなとも感じました。
AIが活躍する時代で生きていくために
わが家やわが子の友人達のAI活用について振り返り、色々な話をしていく中で、「AIが台頭して人間の仕事がなくなる」と怖がって嘆くのも、ましてや、「AIを毛嫌いして子どもに触らせないようにする」というのも、違和感があるように感じたのが本音です。AIというパートナーとともに、もっと楽しもう、もっと世界を広げて深めようという気持ちを大切にして過ごしていけば、今よりももっとAIが活躍する未来でも生きていけるチカラが身につくのではないのかなと感じたのです。
具体的には、
- AIを上手に活用してもっと楽しくなる・便利になる・世界が広がる方法を考えられる人になる(好奇心が何より大切!)
- 自分の得意分野・好きな分野をしっかり持っている人になる(好きな分野をAIで見つけたり深めたりするのも良い方法)
- 人間だから・自分だからできることは何かを考え、スキルを伸ばす(人間の熱意・想い・丁寧さが必要なものを見極め、自分ならではの個性を大事にする)
この視点があれば、子どもたちをもっと信じて見守り、明るい未来を楽しみにしても良いのかもしれないなと思いました。
まとめ
今回は、「子どもの教育という視点から考えるAI活用」をテーマにお話してきましたが、いかがだったでしょうか。
個人的な体験談ではありますが、このコラムが各ご家庭において子どもとAIとの付き合い方について考えたり、話したりするきっかけになれば嬉しいです。
これからの時代を生きる子どもたちは、世界を広げ深めてくれるAIを良きパートナーとしながら毎日をめいっぱい楽しんで生きていくことが、将来大人になって活躍できる人になるために大切なのではないかと感じます。そして、人間同士のつながりを大切にしたり、自分の足で動く体験・経験を重ねたりすることで、好きなこと・やりたいことがどんどん広がり、誰かの役に立ち、自分も満たされる…そんな人生へとつながるといいですね。