非認知能力って何?幼児期から育てたい、社会で活躍する鍵となる力

はじめに

最近よく耳にする「非認知能力」。非認知能力とは何でしょうか?
非認知能力とは、意欲やコミュニケーション力、集中力など、数字で測るのが難しい力のことです。

非認知能力は、社会で活躍する鍵となるだけでなく、学力テストの成績にも影響することが明らかになっています。
そして、幼稚園から高校まで順次実施されている新しい学習指導要領(幼稚園教育要領)とも密接な関係があります。

このように重要な非認知能力を幼児期から育てるには、子育てでどんなことを意識すればいいのでしょうか?
本記事では、非認知能力の重要性や幼児期からの非認知能力の育て方について詳しくご紹介します。

認知能力と非認知能力の違い

「非認知能力」を理解するために、まずは対になる「認知能力」について見ていきましょう。

「認知能力」とは、数字で測れる力のことです。偏差値や学力テストの点数などがあてはまります。認知能力は、保護者の方も学校生活などでなじみが深いのではないでしょうか?

それに対して、「非認知能力」は、数字では測るのが難しい力のことです。非認知能力には、認知能力以外の幅広い力が含まれます。

例えば、周りの人と上手にコミュニケーションする力、学びに向かう力、目標に向かって粘り強く頑張る力、集中力や行動力など様々な力があります。

どれも、生きていくために大切で、生涯活きる力ですね。

非認知能力の重要性

社会で活躍し、生涯にわたりウェルビーイング(心と体の充実感や幸福度)を実現するには、学力検査によって測定される認知能力だけでなく、非認知能力が鍵になります。

周りの人と上手にコミュニケーションする力、学びに向かう力、目標に向かって粘り強く頑張る力、集中力や行動力などの非認知能力を、わが子にぜひ身につけてほしいとお考えの子育て中の保護者の方も多いでしょう。

ただ、これまでは、認知能力がもてはやされてきたのも事実です。
これは日本だけでなく、諸外国でも同様です。アメリカでも長年、公教育は到達度テストの点数を重視してきました。

しかし、最近世界的に非認知能力に注目が集まるようになりました。

人生における成功には、認知能力だけでなく、学ぶ意欲や実行力、他の人と協働する力などの非認知能力が大きく影響していることが学術研究で明らかになったからです。
人生の成功とは、収入や学歴といったものだけでなく、心身ともに健康であることや幸福度なども含まれます。
つまり、非認知能力が、認知能力も含め生涯よく生きるための土台になっているということなのです。

非認知能力の重要性を世に知らしめたノーベル経済学賞受賞者でもあるジェームズ・ヘックマン教授によると、「非認知的な性質もまた社会的成功に貢献しており、それどころか認知的な到達度を測定するために使われる学力テストの成績にも影響する」といいます。「非認知能力の重要性」と「幼児教育の重要性」について詳しく知りたいという方は、40年にわたって幼児教育の追跡調査を行った下記の本がオススメです。

学習指導要領と非認知能力の関係

実は、非認知能力は、2020年度から小学校から高校まで順次実施されている新しい学習指導要領(幼稚園教育要領は2018年度から実施)とも密接な関係があります。

「学習指導要領」とは、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準のことです。約10年に1度、改訂されています。これを基に教科書や時間割が作られています。

最新の学習指導要領のキーワードは、「生きる力」。  

非認知能力は、「生きる力」に直結する力です。
文部科学省も、「学校で学んだことが、子どもたちの『生きる力』となって、明日に、そしてその先の人生につながってほしい」と述べています。

さらに、今回の学習指導要領では子どもたちに必要な力を三つの柱として整理し、すべての教科が三つの柱に基づいていることが特徴です。その三つの柱のひとつが、「学びに向かう力、人間性など」。これはまさに「非認知能力」ですね。

つまり、これからの学びの観点からも、非認知能力が非常に重要であると言えるでしょう。

非認知能力を幼児期に身につけるには?

非認知能力は、様々な経験や育成によって身につけられる力ですが非認知能力を伸ばす最適な時期は、やはり幼児期でしょう。なぜなら、この時期はモンテッソーリ教育でいう様々な敏感期」にあり、五感や身体全体を使って多くのことを吸収する時期だからです。

例えば、子どもの興味関心を尊重し、自由に活動させることで、非認知能力のひとつである創造力や自己肯定感などが養われます。

また、非認知能力は他者との関わりのなかで育まれることもポイントです。認知能力(学力)を身につけるのは、一人でも可能ですが、非認知能力は、一人で身につけられるものは多くありません。
お友達と協力したり、困難に直面したりするなかで、リーダーシップや協調性、思いやりといった非認知能力が育っていくからです。

そして、失敗から学ぶ力も大切な非認知能力のひとつ。子育て中は、どうしても「子どもに失敗させたくない」という気持ちが芽生えることもありますが、実は失敗から学べることは非常に大きいのです。安全などには十分気を付けたうえで、子ども自身が試行錯誤する経験を積ませてあげたいですね。

モンテッソーリ教育で非認知能力を育む

モンテッソーリ教育で養われるのは、まさに集中力、行動力、意志力などの非認知能力です。

モンテッソーリ教育では、モンテッソーリ教具を使って活動することを「お仕事」と呼びます。自分の興味関心を基に、自らお仕事を選び、選んだお仕事をやり抜く経験を繰り返すことで、様々な非認知能力が身につきます。

モンテッソーリ教育をベースに、子どもの才能を開花させ、思考力や表現力、非認知能力を育む東京・新宿の幼児教室チエコトバでは、2歳半~6歳(年長)のお子さまを対象に、モンテッソーリコース幼児クラスの体験レッスンを開催しています。

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